非常通信の出し方 山岳無線の勉強。
2013年7月14日 22:06| カテゴリ:山岳無線
山で遭難した時の、非常通信の出し方を勉強してみたぞっ!!
と、言うわけで今回はズバリ、山で遭難した時の非常通信の出し方の勉強をしてみたのだっ。
※間違っていたらご指摘ください(^^;)
大まかな流れ
(1)伝える内容をメモしておく、この時自分の正確な位置がわかれば緯度経度などの情報も書き写しておく。
(2)メインチャンネル(145.00MHzもしくは433.00MHz)で緊急通信を出す。
(3)応答があれば相手にサブチャンネルを指定してそちらへ移る。
(4)メモした内容を伝える。
(5)確実に相手に伝わっている事を確認するため、復唱してもらう。
(6)相手のコールサイン、氏名、電話番号を教えてもらいメモする。
(7)相手に警察・所属山岳会へ連絡してもらう。
山岳事故発生
(1)交信するための周波数(サブチャンネル)を運用周波数内で確保。
(2)非常通信周波数で呼びかける。
指定周波数 | 呼出周波数 | 運用周波数 | 非常通信周波数 |
---|---|---|---|
144MHz FM変調 | 145.00 | 144.70〜145.80※ | 145.00 145.50 |
430MHz FM変調 | 433.00 | 431.40〜431.90 432.10〜434.00※ |
433.00 , 433.50 |
※運用周波数ですが、バンドプランで使用が許可されている一番端の周波数、この場合は144.70MHz、145.65MHz、145.80MHzでの運用は他の運用目的の方と混信する恐れがあるために使わない方が良いそうです、例えば145.80MHzは衛星通信で使われる周波数帯と被っているので、混信の恐れが高く、迷惑がかかることもあるようです。(電波法違反なのか、モラル的なものかは意見が別れるようです)また、フォーサーティーの場合は、431.40MHz、431.90MHz、432.10MHz、434.00MHz、438.00MHz、439.00MHzも同様です。また、自分は良く意味がわかってないのですが、ナローFMでの運用でしたら、下限周波数の10KHz上より運用可能です。(例:144.710MHz ナローFMモード)(例:144.720MHz 現行の標準のFMモード)との事らしいです。いやー・・ほんと初心者には難しい細かいルールありますねー(^^;)
呼出開始!!
呼出側 | 非常 非常 非常 |
---|---|
CQ CQ CQ | |
こちらは | |
呼出側のフォネティックコード | |
呼出側のコールサイン | |
東京都奥多摩町◯◯山 移動です。 | |
どなたか応答願います。 |
上記を誰か受信してくれるまでくり返します。
相手から応答がありました・・。。
応答側 | 非常 非常 非常 |
---|---|
呼出側のコールサイン | |
こちらは | |
応答側のコールサイン | |
59(ファイブ・ナイン)で聞こえています※1 | |
どうぞ。 |
呼出側 | 非常 非常 非常 |
---|---|
応答側のコールサイン | |
こちらは | |
呼出側のコールサイン | |
応答ありがとうございます。 | |
59(ファイブ・ナイン)で聞こえています。※1 | |
周波数を変更します。144.80MHzです。よろしくお願いします。どうぞ。 |
※周波数144.80MHz(予め確保していたサブチャンネル)に移って詳しい話しをする。
と言った流れ。コールサインとRSレポートの交換が終わったら、以下のようにして話す。
交信例
呼出側 応答側 |
相手局のコールサイン |
---|---|
こちらは | |
自局のコールサイン | |
会話をする。 | |
どうぞ。 |
この時、遭難場所を詳しく(出来ればGPSで座標)けが人の氏名、年齢、性別、住所、電話番号、ケガの状態、周辺の情報など詳しく伝えて、山岳救助隊の出動要請をする。
また、交信終了前に、後日にお礼をするために、協力してくれた方の連絡先を聞いておく事。
交信の終了
呼出側 | 応答側のコールサイン |
---|---|
こちらは | |
呼出側のコールサイン | |
非常通信を以上で終了します。ご協力ありがとうございました。 | |
さようなら。 |
以下捕捉説明。
※1 RSレポートについて
Readability (了解度) | |
---|---|
5 | 完全に了解できる |
4 | 実用上困難なく了解できる |
3 | かなり困難だが了解できる |
2 | かろうじて了解できる |
1 | 了解できない |
Signal Strength (信号強度) | |
9〜1 | 無線機のSメーターを見て判断する 9は極めて強い信号、1は微弱でかろうじて受信できる信号 |
アマチュア無線は、コールサインと、RSレポートの交換をもって、交信が成立したとみなされます。Rはリーダビリティーで、相手の会話がどのくらい聞き取れるかで判断します。
Sはシグナル・ストレングスで、無線機のSメーターを見ればだいたいの目安がわかります。
コールサインの確認、RSレポートの交換が終わったら、会話を円滑にすすめるために、自分の名前を伝えても良い。名前を伝えるには和文通話表を用いて伝える。
和文通話表
文字 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ア | 朝日のア | イ | いろはのイ | ウ | 上野のウ | エ | 英語のエ | オ | 大阪のオ |
カ | 為替のカ | キ | 切手のキ | ク | クラブのク | ケ | 景色のケ | コ | 子供のコ |
サ | 桜のサ | シ | 新聞のシ | ス | すずめのス | セ | 世界のセ | ソ | そろばんのソ |
タ | 煙草のタ | チ | 千鳥のチ | ツ | 鶴亀のツ | テ | 手紙のテ | ト | 東京のト |
ナ | 名古屋のナ | ニ | 日本のニ | ヌ | 沼津のヌ | ネ | ねずみのネ | ノ | 野原のノ |
ハ | はがきのハ | ヒ | 飛行機のヒ | フ | 富士山のフ | ヘ | 平和のへ | ホ | 保険のホ |
マ | マッチのマ | ミ | 三笠のミ | ム | 無線のム | メ | 明治のメ | モ | もみじのモ |
ヤ | 大和のヤ | ユ | 弓矢のユ | ヨ | 吉野のヨ | ||||
ラ | ラジオのラ | リ | リンゴのリ | ル | るすいのル | レ | れんげのレ | ロ | ローマのロ |
ワ | わらびのワ | ヰ | ゐどのヰ | ヱ | かぎのあるヱ | ヲ | 尾張のヲ | ||
ン | おしまいのン | ゛ | 濁点 | ゜ | 半濁点 | ||||
数字 | |||||||||
一 | 数字のひと | 二 | 数字のに | 三 | 数字のさん | 四 | 数字のよん | 五 | 数字のご |
六 | 数字のろく | 七 | 数字のなな | 八 | 数字のはち | 九 | 数字のきゅう | ◯ | 数字のまる |
記号 | |||||||||
ー | 長音 | 、 | 区切り点 | ∟ | 段落 | ( | 下向き括弧 | ) | 上向き括弧 |
通信例
「QTHは、東京都奥多摩町です。大阪のオ クラブのク 煙草のタ マッチのマ 奥多摩町です。私の名前は田中と言います。 タバコのタ 名古屋の名 為替のカ タナカといいます」
いろいろ覚えるのが大変そうだけど、ナレが必要かもしれない。
カンニングペーパー作ろうかと思う(^^;)
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