単独行のこころ8(式根島のK村さん)
2013年4月18日 23:28| カテゴリ:キャンプ
数年前に式根島のキャンプ場に遊びに行った時に、
キャンプ場に変なオッサンがいた。
オッサンの名はK村さん。
どうも式根島のキャンプ場では有名な人物らしく、
あちこちのブログでその噂を散見する事ができる。
で、この人の何が変かと言うと、
とにかく厚かましいぐらい良い人。
キャンプ場に到着して10秒で声をかけられ、
いきなり「ついて来い!」と言われ、ついて言ったら、ここにテントを張れと命令された。
どこにテントを張るかなんて、俺の勝手だろう?と思った。
有り体に言うと(なんて失礼なオッサンだ!!)と思った。
そこで無視する事にしたら(やんわりと断ったのだが)K村さんはすごく不満そうだった。
※ちなみに、そのテントを張るように支持された場所は、決して悪くない場所だった。
テントを設営する僕。
テントを張り終わって、汗を拭っていたら、遠くにK村さんが見えた。
若者と話しをしていた。
K村さんが居なくなった後に、その若者に話しかけて、
「知り合いですか?」と聞いたら、違うと言う。
話しを聞くと、キャンプ場に到着したと同時にテントを張る場所を指定され、
勝手にテントを張られ、勝手に味噌汁を作ってくれたそうだ(笑)
若者は苦笑いしていた。
親切だけど、ほんと厚かましいなぁ・・と思った。
若者にすすめられて、K村さんが作った味噌汁をすすったら、なかなか美味しかった(笑)
なにこの味噌汁美味しいじゃないのっ!!悔しい!!ビクンビクンッ!!
その後、K村さんは、いろんな若者の所に足繁く通っては、
頼まれてもいないのに、長話しをしたり、いろんな世話をやいていたようだ。
夜にテン場を歩いていたら、若者10名ぐらいのテントの中にK村さんがまじって、
何か話しをしていた。
事情は良くわからないんだけど、若者たちだけの楽しい式根島の夜は
K村さんの昔話しと、式根島ウンチク話しで台無しになっているのでは無いか?(と勝手に想像)
だとしたら可哀想だな・・と思って、苦笑してしまった。
何の権限があって、若者の青春の一夜をぶち壊すのか?と(笑)
※以上は僕の勝手な妄想で、本当に仲が良いのかもしれません。
で、ある日、僕も一日の行動を終えてキャンプ場で夜食の準備をしていたら、
「おお!!帰ってきたか!!」とか声をかけられた。
「ちょっとこい!」と言う。(完全に顔を覚えられている(^^;)
ぼくは正直言って(面倒くさい)と思ったので「いえ、けっこうです(^^)」とヤンワリと断ったつもりだが、
K村さんは気に食わなかったのだろう、
「なんで君は人の親切を・・」とかブツブツ言い始めた。
僕も言わなきゃ良いのについ本音が出てしまって「ほっといて欲しいのですが・・」と言ってしまった。
※対人スキルが低すぎるな俺。
するとK村さんはぷりぷり怒りだした(笑)
僕はそのまま踵を返してその場を去るしかなかった。
後ろの方でK村さんが何かを言う声が聞こえたが、何を言っているのかよく分からなかった。
波の音をBGMに酒を飲みつつ蒲鉾を食べる。
K村さんは、とても良い人だ、それは僕もよくわかる。
たぶん、他の人もおせっかいだと思いながらも、K村さんが親切でやってくれていると
思うから怒ったりはしない。
K村さんの親切で実際に助かっている人も沢山いる。
でも全ての人がその親切を必要としているわけじゃない。
少なくとも、それを拒否されたからと言って、ぷりぷり怒ると言うのは完全に間違っている。
僕はキャンプ場にサービスを受けに来たわけじゃないのだ。
僕にはホスピタリティなんて必要ない。
そして若者の自主性を尊重するべきだと思う。
でも式根島キャンプマスター(?)として困っている人がいたら助けてあげてほしい。
これが僕の考え。
今年のGWも式根島にはK村さんの姿があるかもしれない。
K村さんの厚かましい程の優しさに、苦笑いする若者の姿が目に浮かんだ。
終わり
※でも、僕ももうちょっと大人になれば良かったかなぁ・・と反省しています。
関連記事